『霧崎君は。』をプレイした話 ネタバレ含

今年五月に表ルートをプレイし、感想をしたためたのがこちら
ええ はい 過去の私に届けます、聞いてください
「お前が受け取ったものあれもこれもそれもどれもぜーんぶぜーんぶ!!!!!!『いないんです。』!!!!!!!!」
えーと細かくは以下 案の定ネタバレばっかですっていうのと、
さっき裏ルート終えてその熱だけで今キーボードをたたいているのでマジで日本語が不自由です でも今やらなきゃ…
『キリザキ君は。』裏ルート、『霧崎君は。』プレイしまして、トゥルーエンドを見届けました。
簡潔な感想を一言で言うなら、「坂本さんの一人勝ち」だと思います。
まず、表ルート『キリザキ君は。』でモリ子視点でのキリザキ君を見せ、美しく、切なく、ボーイミーツガールとして最高の見せ方をした上で、
裏ルート『霧崎君は。』で、そのキリザキ君の、痛ましくて苦しくてどうしようもない本当の『霧崎鋭』を描くという。
いや、ほんと、何でそんなしんどいことすんの???
表だけでも素晴らしい作品だったと思います。少年少女には叶わない恋が似合うよね、と思っているオタクなので、二人の恋模様があの形で終わったことも受け入れられてたんですよね。その上で、もっとしんどい思いをさせにくるの、何で!?!?!?
いやもっと具体的な話をしような
裏ルート『霧崎君は。』は、表で主人公だったモリ子さんに代わってキリザキ君…もとい霧崎鋭が主人公となります。
恋愛ゲーム的に言うと、攻略対象キャラが主人公になるルートってことになると思うんですけど。
この試みがそもそも面白いよなー、攻略対象一人しかいないので絞りやすいってのもあるんでしょうけど
冒頭。霧崎鋭は、「怖い」と漏らします。
いきなり表で作り上げられていたキリザキ君をぶっ壊しにきやがったからね!?!?!?!
このインパクト絶対忘れられないしここからもう坂本ォーーーーー!!!!という気持ちになる
人と接するのが苦手(どころではない)霧崎は、転校初日の挨拶で「怖い」と感じます。
ここのスチルがもう、さっそくのしんどい顔なんですよね 震えてるし いやほんと…Oさん絵マジで好きなんだよな…参考になる…
というのは置いといて。
表ルートではモブの顔が具体的に描写されていないのに対し、裏ルートではモブの顔が詳細に描かれているのも上手いなーと思ってて。
霧崎にはこうやって見えてるんですよ。人の視線が気になる、人の視線が怖い霧崎には、周りの人が『よく見えすぎている』。
それがよくわかる表現だなって…これも坂本さんの指定なのかな…だとしたら本当恐ろしいな…
もう一つ、面白いと思ったのは表ルートでモリ子が少しずつ募らせていた好感度メーター。
あれが裏ルートだと、『キリザキ度』に変わります。霧崎鋭の中で確固たるものになっていくキリザキの度合いがわかる…ってやつ
これに関してはまた後で書かなきゃいけないことがあるんですが、こういう対比になってるの面白いなって…遊び心を感じると嬉しいよね
ストーリーの話に戻ります
嘘で作ったキリザキ君という人格を演じていれば人と上手く付き合っていくことができると思っていた霧崎は、表ルートで見たのと同じ調子でモリ子と接していくことになります。
日にちの概念があるので、それも表ルートに合わせてあります。詳細なイベントも同様。霧崎サイドで同じイベントを見られるの、めっちゃよかったです
恋愛ゲームだと、攻略対象の心の中って結構なブラックボックスじゃないですか。いやある程度数値化されて見えることもあるんですけど
今回霧崎君の心中が詳細にわかって、それが本当に面白かった クsッソしんどかったけど
モリ子さんが感じていたもの、少し変わってるけどそれが面白くて楽しいキリザキ君。
それは全部嘘でした。全部全部全部全部、面白くて楽しいなんてことはなくて、みんなに好かれたい霧崎が、
無理をして、必死になって、頑張って、演じていたものでした。
それをこれでもかと見せつけるの普通に性格が悪いな(褒めてる)と思ったんですけど、いや…好きだよね…www
人の生き様を見るのが好きなオタクなので、それがしんどいものであれ何でも喜んでしまう 人には生き様がなくっちゃね
でも途中で、N美に気付かされてしまいます。いやこのシーンマジで鳥肌だから全人類見てほしいんだけど、
明るく快活!なN美が怖い顔をして霧崎に「お前はイタい」「お前のせいでモリ子が煙たがられる」と迫ります。
N美…モリ子の友達なんだよな… N美の言ったこと、やったことが肯定できるかは置いておいて、その行動の発端となった
彼女の気持ちは間違いなく尊いものだと思いました。友達を助けたかったんだよね
で、気付かされた霧崎の、キリザキ度に、ひびが入ります。
彼が必死に演じてきた人気者のキリザキは、実はみんなに寒がられるイタい存在だった、と。
自分の努力は無駄だったのだと。あまつさえ、キリザキに話しかけてきてくれていたモリ子さえ巻き添えにしていたと。
この辺りからずっとしんどいのが続きます。N美は霧崎に「モリ子に近づくな」と言いますが、
これどう考えても「キリザキとしてモリ子に近づくな」であって、霧崎本人のことではないんですよね
N美、いい子なので…霧崎のことも友達カウントしてるんだよ…友達と友達の間に、キリザキという『嘘』があってほしくないんだよ…
まあ霧崎は気づけないんですけど そういうとこやぞ
どの面下げて学校に行けばいいのかと悩みながら、霧崎はクソしんどいまま学校に行って、何とか一日を終えようとします。
キリザキ度はひび割れたものの、ここまで来てしまったら今更もう『霧崎鋭』としてはやっていけない。
帰ろうとしても、人の視線が怖すぎて帰れない。屋上にまで逃げ込んでしまいます。
でさあ 来るわけよ モリ子が 自分が巻き込んでしまった哀れな女の子が
モリ子はキリザキ君に話しかけてきます それをわかってて、わかっているから、霧崎はまたキリザキ君を演じます
キリザキ、お前がなんとかしろよ。お前のせいなんだから、お前がなんとかしろよ、と
キリザキを分離させることで逃避に入ります。いや正しいよ 人間には逃避が必要だ 何も卑怯じゃないよ
GWに入って。クラスメイトはみんなテーマパークに遊びに行っていると聞いていた霧崎くんは、転校の話を受けて頷きます。
もうあの学校には行きたくないから ゲーム中マジで視界が歪んでたのですげーストレスなんだろうな…と思いました
いやあの状態で学校に居続けたのマジですげーよ 目立ちたくなかったんだろうなあ
モリ子もテーマパークに行くはずでしたが、彼女は「キリザキ君が行かないなら」とテーマパークに行かないことになります。
これも表ルートと一緒
そのせいで街で遭遇して霧崎の胃痛がマッハ できればもう会いたくない、と思っているので…
そろそろ霧崎妹こと美衣ちゃんの話をしますね 美衣ちゃんめっちゃいい子なんだよな
いい子じゃない?大人しくてわがまま言わなくて、基本言うこと聞いてくれて、キリザキ君のことも肯定してくれるんだから
いや美衣ちゃん関連のこともこっから出てくるわけですけど、これに関して語るとめっちゃ長くなってしまうから
実際にプレイしてください頼む
一つだけ。あの美衣ちゃんが「にいちゃんなんていなければよかった!!!」と叫んだのは。本当に、駄目だぞ、坂本さん(好き)
あと語るべきはクライマックスだけになったかな!?もういい!?
ではクライマックスをプレイしていたときいてもたってもいられず
リアルタイムで感想を打ち出したもの置いておきます
地の文引用あり。
「ああ、そうか。
 この人に救われてたんだ。」
声をかけてくれた、優しくしてくれた、
一人だった自分に、他人が恐くて仕方なかった自分に、
笑いかけてくれた!
救いです本当にどうもありがとうございました…
「モリ子さんが笑うたびに、ボクは救われていたんだ。」
まだ言う???でこのスチルですよ
いつも笑っていたモリ子さんの真剣な表情
泣きそうな、でも我慢しようとするモリ子さんのスチルですよ
一番信じられてない霧崎ーーーーー!!!!!お前はーーーー!!!!!
お前はーーーー!!!!!救われていいんだぞーーーー!!!!!お前ーーーー!!!!!
救われていいぞと思いましたが、くどいほど謝りたいと思っていた霧崎に対して、
謝らなくていいとは私には言えないなと思いました
「謝らなくては先へ進めない」
と思う霧崎の気持ちがすべてだと思いました
でここで霧崎が、「モリ子さんが見ているのは霧崎鋭ではなくキリザキである」と気づくっていう ああああああ ああああああ そう、そうなんだけど、そうなんだけどーーーー!!!!!
うわ、うわ、うわ…ピエロの霧崎が「あなたはそんな男に騙され続け、好意まで持ってしまったピエロです」って告白するの…クソしんどい…まてまてまて…
これ以上傷つけたくない これは美しい感情
これで誤魔化してしまうわけだな…なるほどな…
彼女に嘘をつくのが、死ぬより苦しいって思うから霧崎は真摯な男なんだと思うよ
救われてほしい…救われてほしい…
「キリザキ君は。いないんです。」
こんな悲しいタイトル回収あってたまるか!!!!!!!!!!!!!!!!
スチル!!!!!!!!!!!BGM!!!!!!!!!!!!!!
やめろ!!!!!!!!!!!!やめ…や…あ…
キリザキは泣かない だからこんな、泣いてる顔なんて見せられないって
お前頑固!!!!!!!!!!!でもお前にはその矜持しかない!!!!!!!!!!
俺は知ってる!!!!!!!!!!じゃあ仕方ないな!!!!!!!!!!!!
ふざけんなよ…
神様、どうか地獄に落としてください。
だけど神様、どうかこの嘘だけは貫かせてください。
モリ子さんの中だけでも、ボクをキリザキ君のままでいさせてください。
あああああああああああああ!!!!!!!!あああああああああ!!!!!!!!!
あああああああああ!!!!!!!!!!
「キリザキ君、なんだかとっても泣きそうな顔してた。」
辛いのに、我慢して、頑張ろうとしていた霧崎に気付いていたモリ子さん
そんな霧崎くんが。
あああああああああああ!!!!!!ああああああああああ!!!!!!!
あああああああああああああ!!!!!!!!!!!
霧崎く…あああああああああああ!!!!!!!!
あとがき!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
思ってたよりひどい
キリザキ君は。と霧崎君は。をよろしくお願いします!
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